今年は本当に2月かと言うほど穏やかな冬です。
そんな中、こんなチラシに誘われて・・・

「募金現場」に潜入大作戦決行!

 

いました いました!
遊佐町立藤崎小学校4年生の皆さんです。

「松枯れを防ぐために、募金をお願いしま~す。」
の子供達の一生懸命な呼びかけに、
思わずジーンときてウルウルする私でした。

そしてこれはスッキリ姿を現した鳥海山です。
このアングルは当社のHPにも使っている美しい鳥海山の写真スポットです。

 

 

が!

 


なんと、左側に見える鎮守の森の黒松の木が枯れかかってる(/_;)

庄内地方の日本海沿岸の砂丘地帯は、かの有名な鳥取砂丘よりも長く広大であることを知っている人は、地元の人も知らない人が多いようです。

その沿岸には防風・防砂・塩害防止の他に景観保全の目的で
黒松が植えられ、長く守り育てられてきました。

その黒松に松枯れの被害が広がっています。

その経緯は、マツノマダラカミキリという通称「松食い虫」が
「マツノザイセンチュウ」という線虫を運んで拡大させているためです。

マツノザイセンチュウが木に取り付いてから枯死に至るまでのメカニズムは完全には解明されてはいないものの、樹幹内部の通水管を閉塞させて木に致命的な通水障害を起こさせ、最終的には水を吸い上げられなくなり木は枯死するのだと言うことが分かっています。

線虫を媒介するマツノマダラカミキリなどの松食い虫対策のひとつとして、上空からの殺虫剤散布がありますが、これは生息する他の生物にも悪影響を及ぼし、引いては生態系を崩す原因になるため極力避けるべき方策です。

ですから現在できることは、松食い虫が好む倒木や枯れ枝を速やかに撤去したり、間伐や枝打ちを行って風通りを良くして虫の生息域を抑えるなどの地道な作業が主となっています。

 

当社がある遊佐町藤崎地区は日本海からの厳しい季節風による様々な生活への悪影響を黒松によって防いできました。それ以前、人々はうずたかく積もった砂を背負って海岸まで何度も捨てに行っていたと言う記録写真も残っています。

庄内海岸に沿った小高い砂丘地はそのようにして砂が堆積して出来た地形であり、それは当時の砂害の過酷さを物語っていると言えましょう。

松を植え育てた当時の人々は、松の成長をどれだけ待ち望んでいたのか知れません。

そして今回、黒松の植林と保全を自ら先頭に立って指揮してきた偉大な先人からの教えが、しっかりと地元の子供達に繋がっている様子を見ることが出来たのは何よりうれしいことです。

私たちに出来ること!

まずは黒松に関心を持つことがその第一歩だと思います。
そしてこれから先、機会を見つけて保全活動や募金に積極的に協力していこうと思っています。

 

-重たい話題の後はちょっとブレイク-

遊佐町は鳥海山を水源とする豊富な水が溢れ出ている「湧水の郷」です。

町内に自由に水をくめる場所がいくつもあります。
コンコンと溢れ出る水は眺めているだけでもうれしいものですね。

この水でいれた湧水コーヒーは美味しいですよ。